いいなあ! このやりとり。自分の住む街の街路樹が大好きで、通りすがりにいつも葉っぱや花を見上げていただろう男の子。街の人たちの生活を守るために見回りをする中で古木の危険性を察知し、早く手を打とうとまじめに働くおじさん。どちらも、一日一日を堅実に、一生懸命に生きている二人だと思う。年齢は30歳ほど離れていても、「生きる姿勢」に通じるものがあって十分に分かり合える、そんな関係になれる二人だ。
この男の子はきっと、この街をもっと好きになる。いつか、この街の役に立ちたいと願って社会に巣立つかもしれない。いやそれ以前に、周囲の人を信頼する人間として育ってゆくだろう。そんな人間なら、どこで生きようとも、周りの人と関わって誠実に暮らしを築いていくだろう。「人