「意外な『新聞』印刷のヒミツ」とは

イベントリポート 2017年6月17日(土)開催

6月17日(土)には第2弾として「意外な『新聞』印刷のヒミツ」を開き、31人が参加しました。朝日プリンテック・東京営業部担当部長の柏原努さん、同技術センター員の飯田智さんが新聞輪転機の仕組みや新聞印刷にまつわるトリビアを紹介したほか、オフセット印刷の実演を行いました。

冒頭、通常の工場見学では見ることのできない印刷工場の内部が迫力ある動画で紹介されました。

(動画はこちらから見られます↓)

その後、柏原さんは新聞輪転機の仕組みを紹介。新聞輪転機は1秒に25部、1分に1,500部、1時間に90,000部を印刷することができると説明し、その超高速という性能から印刷の世界の「F1マシン」と例えました。

カラー印刷の仕組みについても言及しました。ブラック(黒)、シアン(藍)、マゼンタ(紅)、イエロー(黄)の4色でさまざまな色を再現しているが、どうしても再現することができない色があると説明。参加者に問い掛けたところ「オレンジ」「白」などの声が挙がりました。答えは「金と銀」とのこと。

続いて、2人の参加者を交え、実物の版とインキを使いオフセット印刷を実演。版にそのままインキを塗っても、真っ黒になるだけですが、水を拭きかけるだけで様子は一変。水と油(インキ)の反発作用により、版にインキを塗ると文字がきれいに浮かび上がります。参加者の皆さんには、オフセット印刷の原理の不思議を体験していただきました。

新聞用紙の軽量化についても説明しました。1メートル角の新聞用紙を準備し、参加者に実際に持ってもらい、どちらか重いか尋ねたりしながら1.7gの違いを解説。その上で、用紙の軽量化が原材料費の大きな節約になることや、軽量化による印刷紙面の裏抜けを「高濃度インキの実用化」で軽減する仕組みなども話しました。

終了後、参加者からは「技術的には一般には未知の世界だが、説明がわかりやすかった」「新聞輪転のしくみをわかりやすく説明いただいた」といった感想をいただきました。