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2015.01.02 update.

雪の中から感謝の手紙

山梨日日新聞社 | 2014年3月13日掲載

大雪で足止め石川のバス運転手が“置き土産”
雪の中から感謝の手紙
石和のホテル、10日後に発見

「やっと雪がとけましたね。皆さんには大変お世話になりました」-。笛吹・石和温泉のホテル駐車場の雪の山から、そんなメッセージが見つかった。2月の大雪時に同所を訪れて足止めされた観光バスの運転手が、従業員と一緒に雪かきをした際に、雪解け後に現れるようにと残していったもの。ユニークな感謝のメッセージを受け取ったホテル関係者は、再会を心待ちにしている。〈野口健介〉

メッセージを残したのは、石川県加賀市の京福リムジンバス運転手戸田英生さん(54)。北陸3県のツアー客40人を乗せ、14日にホテルふじ(蔵林澄子社長)を訪れた。大雪で乗客と共に足止めされ1泊の予定が3泊し、中央自動車道の通行止めが解除された17日深夜に帰路についた。
戸田さんは連日、スコップでホテル従業員の雪かき作業に協力した。「自分たちのために総出で雪をかいてくれた従業員の姿に心を打たれた」と言い、感謝の気持ちを伝えようと、17日の雪かき作業中に雪の山にクリアファイルにとじたメッセージを残した。
見つかったのは10日後の27日。従業員の三科匡弥さん(21)が駐車場で雪かき時、高さ1メートル程の雪の山にスコップを差し込むと、中から出てきた。「by石川のドライバー」として、感謝の言葉とともに「また来ます」と書かれていた。三科さんは「毎日雪かきを手伝ってくれた戸田さんだとすぐに分かり、温かい気持ちになった。再会したらお礼の言葉を伝えたい」と話している。

(写真)戸田英生さんが書き残した手紙
雪の中から感謝の手紙

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VOICE!応募作品から 32歳 山梨県

2014年2月。私の地元、山梨は120年ぶりの大雪に見舞われました。雪国かと思うような雪の高さに言葉がでませんでした。交通網はまひし、陸の孤島となった山梨。観光客も足止めを余儀なくされました。地元住民は、朝から連日の雪かき。私も仕事場に行けず、雪かきを続けました。もう雪を見るのも嫌だと思いました。 ですが、いいこともありました。雪かきを通して、普段あまり話すことのない近所の人とたくさん会話をしたり、顔を見たことのない人とも協力して道をつくったりすることができました。それがきっかけで、その後の交流も生まれました。 この新聞記事も雪かきを通しての心温まるエピソードです。雪の中にこっそりクリアファイルに手紙を入れておく粋な計らい。きっと見つけた方は、驚きとともにうれしさがこみあげてきたでしょう。そして、一緒に雪かきをした人の顔を思い浮かべ、また会いたくなったでしょう。言葉で伝える「ありがとう」以上の、思わず笑顔がこぼれる絆が生まれたエピソードだと思いました。

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