BACK INDEX

HAPPY NEWSハッピーニュース

2016.09.01 update.

井口中男子バレー部 創部5ヵ月 夢の全国へ

中国新聞社 | 2016年8月17日掲載

4月に創部した広島市西区の井口中男子バレーボール部が、19日に富山県で開幕する全国大会に出場する。21人のチームをまとめるキャプテンで3年生の山本駿弥さん(15)が、2年かけて同級生たちを誘って部を創設。粘りと強いチームワークで大舞台に挑む。(橋原芽生)

山本さんは美鈴が丘スポーツ少年団(佐伯区)で小学4年からバレーを始めた。県バレーボール協会常務理事の土屋雅裕教諭(42)を慕って井口中への進学を決めた。
2014年4月に入学。当初は、女子部しかなく、男子1人で練習に加わった。「スポ少で全国大会に出られず、悔しい思いをした。中学校で仲間を増やして、全国大会に出たい」との一念で続けた。
15年1月、同じスポ少で汗を流した同級生の竹田来生(くると)さん(15)が転校してきた。転校前の学校にはバレー部がなく、学校を休みがちだったという竹田さん。「バレーボールで通学が楽しくなった」と振り返る。同年春に新入生と2年生計11人が加わり、男子の同好会が誕生した。
1年間の活動が認められ、部に昇格した今春は8人が加わった。部員の半数は中学からバレーを始めた初心者で平均身長は約170センチと小柄だが、粘り強いレシーブと相手の穴を突くスパイクが持ち味だ。全国大会を目標に高校生との練習試合や県外遠征を重ねた。
7月の県大会では準優勝。中国大会で優勝し、創部5カ月で全国大会出場を決めた。山本さんは「部員同士や監督にも意見が言いやすく、高い目標を共有している。仲間に感謝しながらプレーしたい」と意気込んでいる。

20160825井口中(中国新聞)

この記事でHAPPYな気持ちになったら

VOICE!happy news特派員・前田葵 21歳 大学生 広島県

世間がオリンピックで盛り上がる中、次代のオリンピック選手の卵ともいえる中学生、高校生の夏も熱い。井口中の男子バレー部は、創部からわずか5ヵ月という短い期間であるのにもかかわらず、全国への切符をつかみ取った。小学生からはじめ、バレーのために井口中へ進学するも、男子バレー部は存在せず、女子に混じっての練習。その環境が思春期である中学生にとってはどんなに複雑であったかは計り知れない。それでも諦めず、小学校時代のチームメイトが転校してきたのをきっかけに、仲間を募り、2年生の時には同好会が誕生した。活動が認められ、部に昇格したのは今年春だが、強い想いを持ち続けて活動したことが県大会、中国大会での成績につながったのだと思う。また、転校してきた小学校時代のチームメイトは、転校前の学校ではバレー部がなく、学校を休みがちだったという。その休みがちは状況を変えたのもバレーだった。スポーツは、たくさんのことを教えてくれる。仲間との絆、スポーツに対する気持ち、チームとしてのふるまい方、同じ気持ちで高い目標を目指すことの難しさ、そして達成感。主将の山本君がバレーを諦めずに一から作った井口中男子バレー部。その気持ちの強さは全国でも通用するものだと思う。こうしたスポーツへの強い気持ちが育って、日本のスポーツ界を担っていくような選手に成長してほしい。

HAPPY NEWS SHARE RANKINGHAPPY NEWS facebookシェア ランキング