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2017.11.24 update.

東日本酒造(二本松)が最優秀

福島民友新聞社 | 2017年11月11日掲載

◆純米 東日本酒造(二本松)が最優秀 ◆東北清酒鑑評会 ◆末廣酒造博士蔵(美里) 渡辺酒造(郡山) 評価員特別賞

 仙台国税局は10日、2017年の東北清酒鑑評会の結果を発表し、純米酒の部で東日本酒造協業組合(二本松市)が最優秀賞を初めて受賞した。同部で末廣酒造博士蔵(会津美里町)渡辺酒造本店(郡山市)が最優秀賞に次ぐ評価員特別賞に輝き、県内酒蔵が上位3酒蔵を独占した。本県酒蔵の最優秀賞受賞は13年から5年連続となった。

◆吟醸12酒蔵優等賞

 吟醸酒と純米酒の2部門で審査され、品質評価の成績が優秀な酒を出品した酒蔵を「優等賞」とし、その中から最も優秀な1酒蔵を「最優秀賞」、それに次ぐ2酒蔵を「評価員特別賞」に選んだ。本県酒蔵は吟醸酒の部で12、純米酒の部で11酒蔵が優等賞を受賞した。優等賞の受賞数は秋田県に次いで2番目に多かった。

 吟醸酒の部は最優秀賞に桃川(青森県)評価員特別賞にあさ開(岩手県)と阿桜酒造(秋田県)。東北6県の144酒蔵が清酒417点を、本県からは34酒蔵が83点を出品した。

 仙台市で行われた表彰式で、後藤健二局長が表彰状を手渡した。東日本酒造協業組合は代表理事の遊佐丈治奥の松酒造社長、末廣酒造は津佐幸明工場長、渡辺酒造本店は渡辺捷栄会長が出席した。

 県酒蔵組合会長、日本酒造組合中央会東北支部長を務める新城猪之吉末廣酒造社長は「優等賞の受賞数で秋田を上回れずに悔しいが純米酒の部を制覇した。来年こそ福島が1番になりたい」と話した。。

◆初のトップに笑顔

 「奥の松」の醸造元の東日本酒造協業組合(二本松市)は19年連続の優等賞で、純米酒の部でのトップは初めて。杜氏(とうじ)の殿川慶一さん(67)は「ハイレベルな東北で最優秀賞。一緒にやってきた蔵人たちと喜び合いたい」と笑顔を見せた。

 気軽に飲める酒造りを心掛ける。最新の機械を導入した原料処理で、きめ細かい酒質管理を大事にする気持ちが連続受賞につながっている。受賞酒「純米大吟醸雫酒 金之丞」は「香り高く味に膨らみがあり、軽快でバランスの良い酒」と話す。「酒造りの機械や道具を大事にし、改良していく」。さらなる良酒の醸出に励む覚悟だ。

◆さらに上を目指したい

 純米酒の部で評価員特別賞の末廣酒造は幕末創業の老舗。東北清酒鑑評会では2015(平成27)年に同部門で最優秀賞を受賞して以来。受賞銘柄は「純米大吟醸 玄宰」で、香りが「とにかく豪華」で、同酒造の最高品だ。

 杜氏(とうじ)の津佐幸明さん(57)は「みんなが心を一つにして結果を追い求めるのが酒造り。受賞は励みになる」と喜ぶ。「さらに上を目指し、うまい酒づくりに集中したい」と意気込んだ。

◆「苦労報われた」と喜び

 純米酒の部で評価員特別賞を初受賞した渡辺酒造本店は1871(明治4)年創業。杜氏(とうじ)の渡辺康広社長(52)は「苦労が報われた」と喜びをかみしめた。

 代表銘柄である純米大吟醸「雪小町」は、低温で1カ月醸造する「長期低温発酵」により、芳醇(ほうじゅん)で軽快な味わいが特長。冬の寒さの中での徹底した温度管理で高品質の酒を造り出した。「味わいの表現に限界はない」と、渡辺社長は探求を続ける考えだ。

◆県内の受賞酒蔵
 【純米酒の部】
◇最優秀賞
 東日本酒造協業組合(二本松・奥の松)
◇評価員特別賞
 末廣酒造博士蔵(会津美里・玄宰)渡辺酒造本店(郡山・雪小町)
◇優等賞
 稲川酒造店(猪苗代・七重郎)白井酒造店(会津美里・伊佐須美の杜)鶴乃江酒造(会津若松・会津中将)佐藤酒造(三春・三春駒)仁井田本家(郡山・穏)豊国酒造(古殿・超)国権酒造(南会津・國権)開当男山酒造(南会津・開当男山)
 【吟醸酒の部】
◇優等賞
 金水晶酒造店(福島・金水晶)稲川酒造店(猪苗代・稲川)榮川酒造磐梯工場(磐梯・榮四郎)白井酒造店(会津美里・萬代芳)末廣酒造博士蔵(会津美里・玄宰)鶴乃江酒造(会津若松・会津中将)名倉山酒造(会津若松・名倉山)渡辺酒造本店(郡山・雪小町)人気酒造(二本松・人気一)東日本酒造協業組合(二本松・奥の松)国権酒造(南会津・國権)開当男山酒造(南会津・開当男山)

表彰式に出席した(左から)津佐工場長、遊佐社長、渡辺会長

ハイレベルな東北での最優秀賞を喜ぶ殿川さん

「受賞は励みになる」と喜ぶ津佐さん

「味わいの表現に限界はない」と語る渡辺社長

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VOICE!大竹晃司 21歳 大学生 福島県

  福島の各地の日本酒が最優秀をはじめ、優秀などの賞を数多く取ったことはすごく誇れることだと思いました。また、受賞した福島県のお酒を多くの人に味わってもらえたらいいのではないかと思います。

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