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2017.03.07 update.
65種約240の動物が展示されている佐世保市船越町の九十九島動植物園(森きらら)。ライオンのアサヒやアミメキリンのハヤトは有名だが、他の動物にもいろんな名前が付いており、中には変わったものもあるらしい。そんなうわさを聞き、同園を訪ねた。
鳥類が集まるフライングゲージで出迎えてくれたのは、コクチョウのビトウ(雌)。色の黒さから、コーヒーの微糖になぞらえた。同じ理由で、以前はムトウ(無糖)もいた。コブハクチョウのミカさんとキョウコさんは、見た目の麗しさからタレント「叶姉妹」の名を借りたという。後にキョウコさんが雄と分かったおまけも付いた。
見た目の特徴から、物や有名人に例えるのが定番なのか。他の獣舎でも変わった名前が次々と出てくる。
黒と茶の2匹のモルモットを抱きかかえた飼育員が「醬油とラー油の姉妹です」と紹介した。別の姉妹は相田さん、鈴木さん、3姉妹はひとみ、るい、あい。それぞれ人気デュオ「Wink」、アニメ「キャッツ・アイ」からだが、飼育担当者の年齢が推し量れそう。ニホンザルの親子2組は、ラインとセン(線)、ドットとテン(点)。きょうだいでセットにしたり、親子で関連づけたりする“法則”もあるようだ。
ヒツジは代々、ラテ、シュガー、ミルク、モカ、チャイ、シロップと続く「飲み物シリーズ」。ミーアキャットには、6月生まれのジュンや5月生まれのメイなどがいる。
もちろん、昨年12月に仲間入りしたチーター・キリのように来園前に名付けられたり、フンボルトペンギン・さくらのように公募で名前が決まる例も多い。見分けが難しく名無しの種類もいるという。
ところで、人気ライオン・アサヒの由来は。壮大な朝日をイメージして…ではないらしい。
実は4兄弟のアサヒ。残る3頭(他園に移籍)には、スーパー、ドライ、生、と付けられた。当時の飼育担当者が「大好きなライオンだから大好きな物の名を」と強く主張したという。ふざけているようで、愛情は込められている。
結局は飼育担当者のセンスに左右されるようだが、同園動植物企画課の濱田忍さん(44)は「いかに覚えやすく、個体識別できるかが大切」と重要性を語る。「名を覚え、性格を把握することは、1体ずつ大切に育てることにつながる」
動物たちの名前やその由来を意識すれば、より一層親しみが持てるかも。
【写真】人気ライオンのアサヒ。実は「スーパー」「ドライ」「生」の兄弟がいた=森きらら
モルモットの(右から)醤油とラー油は同園で生まれた姉妹。このようにペアで関連した名前を付けられることも多い
=森きらら
ミーアキャットの右からメイ、はづき、ジュン。体毛の色や治療中のあごの形から見分けるという=森きらら
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VOICE!taka 23歳 会社員 長崎県
九十九島動植物園(森きらら)では、飼育員が動物に芸能人や食べ物、飲み物などの名前を付けて覚えやすく呼びやすくしている。
私も動物を飼っていて、宝石の名前を付けているので動物園での名前の付け方と少し似ていると共感した。