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2016.06.23 update.
格闘技最前線
新日本プロレスの内藤 メキシコ仕込みの新王者
新日本プロレスの象徴、IWGPヘビー級にユニークなチャンピオンが誕生した。アニマル浜口道場からテストを受けて入団し、キャリア10年の内藤哲也(33)。4月10日の両国大会でオカダ・カズチカを破って王座を奪取。6月19日のオカダのリベンジ戦(大阪城ホール)を乗り越え、長期政権を目指す。
多くの選手が目標にしているIWGP王座だが、2011年からの5年間は棚橋弘至、オカダ・カズチカ、AJスタイルズの間でベルトが行き来していた状態だった。そんな“マンネリ”を打破したのが、メキシコで修行を積んだ内藤。
オカダから王座を奪取すると「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが、新日本プロレスを応援してくださる皆さまに新たな景色をお見せします」とアピール。冒頭の言葉はスペイン語で「制御不能」を意味し、EVILらと結成しているユニット名。メキシコ流の「ファン受けを狙うのではなく、自分のやりたいプロレスをやる」という姿勢を貫く意思表示でもある。
事実、内藤のファイトは、無気力を装った挑発、相手への侮辱行為、セコンドの乱入、レフェリーやテレビクルーへの暴行など好き勝手のオンパレード。オカダからベルトを奪った後もレフェリーを投げ飛ばし、ベルトを投げ捨てた。
個性が求められるプロレスでは、中途半端な選手より、こうした選手に注目がいくもの。当初のブーイングはいつしか歓声に変わり、声援を力に変えて王座に上り詰めた。「オカダに挑戦権があるのか!」とうそぶいた内藤が、新日本に新たな歴史を刻めるか。(格闘技ライター)
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VOICE!happy news特派員・沼 亨晴 21歳 学生 熊本県
僕は格闘技が好きだ。中でも新日本プロレスは特に大好きだ。この内藤という選手は棚橋、オカダと人気が出ている中、キャリアの長い割にはあまり人気が伸びなかった選手である。同世代のレスラーはベルトを獲得している中、内藤は30歳を超えても一度もべルトを獲得していなかった。そればかりか、リングの上に立つだけでブーイングが起こるといった選手であった。 そんな中、内藤はメキシコ遠征から見違えるような形で帰ってきた。最初はそんなスタイルにファンは「プロレスらしくない」と一層ブーイングが増した。しかしそんなことに耳を傾けず、自分らしさを追求するプロレスを内藤は貫いた。その結果いつしかブーイングは歓声へと変わっていた。そしてこの度オカダを破り、IWGPヘビー級チャンピオンとなったのだ。確実に新日本プロレスを盛り上げてくれるレスラーの一人である。今後も内藤の活躍に期待しています!