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2015.10.01 update.

変わる図書館イメージ

福島民友新聞社 | 2015年9月8日掲載

変わる図書館イメージ

館内にカフェ 駅と直結

 読書ムードが高まる秋、公共図書館に足を運んでみてはどうだろう。本を読み、借りる場所という従来のイメージとは、少し違った役割を果たす施設も増えてきた。活用の仕方によって図書館がもっと身近な場所になるかもしれない。

 東京都武蔵野市立の施設「ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス」は、図書館を中心に、生涯学習・市民活動・青少年の支援を目的としたスペースを備えている。そのため、親子連れや学生、社会人や高齢者など幅広い年代の来館者が訪れる人気の施設だ。

 特徴の一つは図書館の一角にある本格的なカフェで、館内の雑誌や図書も持ち込める。「日常生活で読書を楽しむように利用してほしい」と施設管理を担当する石村美枝さん。会話や飲食を楽しみながら、くつろぐ人も多いそうだ。

 読書や学習用の静かな部屋がある一方、青少年用のフリースペースは、小中高生らが寝転がったり、おしゃべりしながら読書や勉強をしたりと、にぎやかだ。別のフロアでは市民サークルの教室や会議も開催され、交流の場としても機能する。図書館担当の春日雅子さんは「施設にいろんな場所があるので、普段は図書館に足が向かない人も訪れています」と話す。

 駅に直結するなど便利な図書館も増えている。長野県の茅野市民館図書室は、JR茅野駅とつながる立地が利用者に好評という。列車の待ち時間に立ち寄る人だけでなく、図書室の壁面がガラスのため、脇を通る列車を眺めに散歩がてら訪れる親子も。劇場や美術館が入った複合施設の中にあるため「他の目的で来たついでに立ち寄り、新しい興味の対象に出合ってもらえたら」と市民館広報の後町有美さん。

 従来の図書館も、本を借りるだけの施設と考える必要はない。空調設備もあり、文化、交流の場として長時間過ごす高齢者も多い。

 学校へ行くのがつらい子どもに向けて利用を呼び掛けているのが神奈川県鎌倉市の図書館だ。職員がツイッターで「図書館はあなたの居場所になりたいと思っています」「一日いても誰も何も言わないよ」「逃げ場所に図書館も思い出してね」などと発信。担当者は「家庭や学校に次ぐ、第3の居場所として役立てたら。何もしなくてもいるだけの場所、人が集う場所として位置付けが変わってきたように思う」と話す。

 日本図書館協会の副理事長山本宏義さんは「自治体によって設置状況などが違うが、いろんな本や資料があり、誰もが無料で何時間でもいられる場所。身近な図書館に行ってみたら、新しい使い方や知らなかった取り組み、発見もあるのではないでしょうか」と話している。

「ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス」内のカフェ。図書館の本を持ち込める=東京都武蔵野市20150908_変わる図書館イメージ

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VOICE!happy news特派員・とめこ 19歳 大学生 福島県

図書館は、建物のなかに本棚がたくさんあって、本を借りたり勉強をしたりする場所と思うひとは多いと思う。しかし、最近はそれだけではなく、カフェを併設したり、駅のなかに図書館をつくったりする図書館があるという。図書館は基本的に飲食ができず、静かにしなくてはならないというイメージをもっている人も多いかもしれない。この記事で紹介されている図書館は、勉強するスペースのほかに子どもたちがにぎやかに過ごすことができるスペースがあり、市民サークルや教室など交流の場として利用できるスペースもあるそうだ。また、近くの図書館にはそういったスペースがないところでも、足を運んでみるとあらたな発見がある。ここでの交流やここで得た知識から新しいモノが生み出されていったら、もっとすごしやすい社会になるのではないかと思った。

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