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2014.03.29 update.

石巻市大川小からお礼のCD

十勝毎日新聞社 | 2014年3月29日掲載

東日本大震災の被災者を元気づけようと、手話で「アイラブユー」を表す指の形をした携帯電話用ストラップを製作して送り続けている帯広市の乗富紘子さん(70)に、宮城県石巻市大川小学校から児童のメッセージと歌声を収録したお礼のCDが届いた。乗富さんは27日、3年前に同小へストラップを贈る際に励ましのメッセージを依頼した中札内村児童館を訪れ、児童の近況と歌声を紹介した。

乗富さんの長男秀人さん(44)=熊本市在住=は生まれつき耳が不自由で、乗富さんはろう文化と手話言語を理解してもらおうと、2005年から「アイラブユー」のストラップを作り、学校や施設に贈っている。

多くの児童が犠牲となった同小は昨年12月、石巻市内に建設された仮設校舎で再出発し、CDは多くの支援に対して感謝の気持ちを届けようと、児童と教職員、保護者の手で製作された。「全国の方からメッセージが寄せられ、すごく励まされ勇気づけられました」「少しずつ元気を取り戻し、普通の学校生活が送れるようになりました」などの声とともに「ぼくのひこうき」「COSMOS」、同小の校歌「未来をひらく」の3曲が収められている。

1月下旬に乗富さんの元に届くと、乗富さんは学校の承諾を得てCDをコピーし、同児童館など協力団体に贈った。この日は同児童館を利用する中札内小の1~4年生28人が参加。CDから流れる児童の声に耳を傾け、「すごくつらい思いをしてかわいそう」「友達が死んで苦しみと悲しみがあると思う」と被災した児童たちを思いやった。

乗富さんは同市湊小学校に届けるストラップも準備中で、大川小と同様に児童たちにメッセージを書いてもらった。

4年生の長谷川想君(10)は「つらくてもスマイル!笑っていれば元気になるよ」とつづり、色鉛筆で丁寧に色づけした。乗富さんは「(活動を通して)逆に元気をもらっている」と話していた。(澤村真理子)

 

【写真説明】被災地の児童へメッセージを書き、手話で「アイラブユー」を示す中札内小の児童たち(後列左から2番目が乗富さん)十勝02-0329

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VOICE!happy news特派員・りょう 24歳 北海道

震災から3年。被災地だけでなく全国の人々が、さまざまな思いでこのときを迎えたと思います。地域を超えても、「人と人のつながりが元気生む」ということを実感させられた記事です。 「アイラブユー」の携帯ストラップを送り続けている重富さん。地元の児童館を巻き込んだこの企画では、小さな子供たちにも震災のことを知ってもらうとともに、被災地の子供たちと交流をすることで、苦しんでいる現地の人の思いを共有する「一体感」を感じることができたのではないかと思います。 義援金や物資支援だけでなく、応援メッセージやストラップに込めた思いが、被災地でがんばっている人に勇気を与える、ということがよく伝わります。 3年たった今も復興はまだまだ道半ばです。たったひとつの応援メッセージでも、どんな些細なことでも被災地のためになる。そんなことを気づかせてくれた記事でした。

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