HAPPY NEWSハッピーニュース
2015.05.11 update.
「大卒採用に悪影響」43%*活動時期繰り下げ 道内86社アンケート*他社「抜け駆け」を不安視
北海道新聞が道内主要企業86社を対象に今春実施したアンケートで、2016年春入社を目指す大学生の採用活動時期が繰り下げられたことに対し、「悪い影響が出る」が43%(37社)に上った。「影響はない」は53%(46社)で最も多かったが、「良い影響が出る」は1社にとどまり、変更されたルール通りに採用活動をしない企業が増えることに警戒感が強まっている。2社は無回答だった。
学業優先などを理由に経団連が策定した指針により、16年春入社の採用活動は、説明会が従来より3カ月遅い3月、面接など選考活動が4カ月遅い8月解禁となった。指針を守らなくても罰則はなく、水面下で採用活動をする「抜け駆け」が不安視されていた。
調査結果は、こうした懸念が道内企業にも広がっていることを反映した格好だ。影響が出ると答えた企業からは「ルールが統一して運用されておらず、守らない企業が優秀な学生を先取りする」(建設業)、「活動期間が短くなり、学生の企業研究が不足して有名企業に集中する」(流通小売業)といった声が上がる。
繰り下げの影響を回避する対策としては「インターンシップ(就業体験)を充実させ、学生との接触機会を増やす」(菓子小売業)、「合同説明会よりも、学生と密接にかかわれる各大学の学内説明会に積極的に参加する」(住宅メーカー)などが挙げられた。
調査は採用実績が比較的安定している道内企業から対象先を選び、2月下旬から3月下旬にかけ行った。
*採用活動時期の繰り下げへの道内企業の主な声
どんな影響がありますか
経団連の指針に従わない企業から、大きく後れを取る(製造業)
内定を出しても、辞退者が増える可能性が大きくなる(食品製造業)
決算発表や株主総会の時期と重なり、業務への負担感が増す(IT関連業)
どんな対策を取りますか
内定辞退者の増加が想定されるので、内定者数を増やす(住宅関連業)
売り手市場対策として、募集回数を増やす(観光関連)
提出書類を減らすなど、採用活動の負担を軽減する(建設業)
この記事でHAPPYな気持ちになったら
VOICE!happy news特派員・林 将崇 21歳 大学生 北海道
学業優先などの理由により経団連が就活解禁を今年の3月にしたが、実際に説明会などがそれ以前に行われているという事実があり、学生である就活生にはもちろん影響があると考えていたが、企業にも影響があるとは考えていなかった。記事を読んでみるとルールを守らない企業が優秀な学生を先取りしてしまうというようなことが書いてある。これはおそらく大学3年生までに卒業に必要な単位をすべて取り終えた学生のことであるが、そもそも学業を優先させるために就活時期を遅らせたが、大学4年生でまだ単位が残っている人にとっては相当厳しい活動期間となるのではないだろうか。この活動期間だと内定はもらえたが単位が残ってしまい卒業延期になり最終的には内定取り消しになってしまうという懸念も生まれてくるのではないだろうか。