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2015.08.28 update.
12日、第97回全国高校野球選手権大会の2回戦、九回裏、上田西高の攻撃。最後の打球が左翼手のグラブに収まると、三塁側アルプススタンドからは「ああ」との声。しかし、そのため息はすぐに大きな拍手と声援に変わった。作新学院高に4点差で敗れたものの、駆け付けた生徒や保護者、卒業生、上田市民らは最後の最後まで、粘る選手たちに声援を送り続けた。
夜行バス34台で球場に着いた応援団はこの日も、地元ゆかりの戦国武将真田氏の甲冑(かっちゅう)「赤備(あかぞな)え」にちなんだ赤い帽子をかぶり、応援に臨んだ。
大藪将也主将と同じクラスの浅水和希君(17)は、2点差を追う六回、「自分たちも諦めずに選手と一緒に戦う」。七回表に5点を許すと、チームに同行する上田市の柔道整復師西村公紀さんはフェンスに走り寄り「まだ終わってないぞ」と叫んだ。
試合後、野球部OBの石田和臣さん(25)=長野市=は「僕らができなかったことをやってくれた。胸を張ってほしい」と選手らをたたえた。
上田市の同校体育館。大型画面の前には生徒や住民らが集まり、出塁や得点のたびに歓声を上げた。九回は皆、メガホンを打ち鳴らし続けた。
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七回からリリーフに立った作新学院高3年の有田将大選手は飯田市鼎(かなえ)中出身。3年の時、軟式野球部顧問として指導した中島博文教諭は、鼎中のテレビで観戦。「変わらない野球への真摯(しんし)な姿勢が見えた」と教え子の勇姿を喜び、「次も頑張ってほしい」とエールを送った。
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VOICE!happy news特派員・こあやちゃん 19 短大生 長野県
夏は甲子園を見て感動させられるという人が多いのではないでしょうか。私も甲子園を見て感動させられる人の一人です。感動させられるのはみんなが一生懸命に、夢中になっている姿を見るからだと感じました。この応援団も選手が最後まで諦めずに頑張っている姿を見て、自分も声援を頑張ろうと思ったのだと思います。なにかに一生懸命に打ち込んでいる姿は周りの人の心も動かすパワーがあるのだと改めて感じさせられました。