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2015.11.04 update.
【ストックホルム共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は5日、2015年のノーベル医学生理学賞を、アフリカなどで寄生虫が引き起こす熱帯感染症に大きな治療効果を挙げた特効薬を開発した大村智・北里大特別栄誉教授(80)ら3人に授与すると発表した。途上国を中心に年間3億人に投与され、人命を救う薬の発見が最高の栄誉に輝いた。
日本人のノーベル賞受賞は2年連続で23人目。医学生理学賞は利根川進米マサチューセッツ工科大教授(76)と山中伸弥京都大教授(53)に続く3人目の快挙で、日本オリジナルの研究成果が高く評価された。
大村氏は山梨県出身。山梨大を卒業後、都立工業高の定時制の教師を5年間務めた後に研究者を志した。共同通信の電話インタビューに「微生物のすごい能力を何とか引き出そうとしてきた。何か一つでも人のためになることができないか、いつも考えてきた」と喜びを語った。
同時に受賞するのは米ドリュー大のウィリアム・キャンベル氏(85)と、中国中医科学院の屠呦呦氏(84)。米製薬大手メルクに所属していたキャンベル氏は、大村氏の発見をもとに薬剤開発を主導、大村氏と共同受賞となる。屠氏は、抗マラリア薬の発見という別のテーマで選ばれた。
大村氏は、静岡県のゴルフ場の土壌で見つけた細菌の作り出す物質が、寄生虫に効果があることを発見。1973年からメルクと共同研究し、その物質から薬剤「イベルメクチン」を開発した。
この薬は、重症の場合に失明することもある熱帯病のオンコセルカ症(河川盲目症)や、リンパ系フィラリア症(象皮症)の特効薬となり年間3億人が使用。世界保健機関(WHO)は、2020年代にいずれも撲滅できると見込んでいる。
日本でもダニが原因の疥癬症や、沖縄に多い糞線虫症などの治療に威力を発揮している。
授賞式は12月10日にストックホルムで開かれる。
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VOICE!happy news特派員・古屋悠人 22歳 大学生 長野県
私は今、縁あって長野県の大学に通っているため、長野県で一人暮らしをしていますが、生まれも育ちも山梨県です。そんな中このニュースを見て山梨県を誇らしく思いました。私も30年後に絶対にノーベル賞を取って見せます!そして山梨県出身の有名人になります!と言いたいところなのですが、少し無理があるので、有名人にはなれなくとも山梨県の発展のために何かしたいなあと思います。