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2016.02.05 update.

生徒の「政党」 公約アピール

信濃毎日新聞社 | 2015年12月22日掲載

県教委が「主権者教育」のモデル校とした岡谷東高校(岡谷市)で21日、3年生でつくる五つの「政党」が、消費増税や環太平洋連携協定(TPP)、憲法改正などのテーマでそれぞれの「公約」を訴える会があった。選挙権年齢の18歳以上への引き下げを見据え、政治や選挙を自身の問題として考える授業の一環。有権者役の生徒30人は、公約の実現性をめぐって厳しく質問した。

4人一組で、「GOO党」などと政党名を付けた生徒たちは11月から公約を練った。「血糖値の党」は、TPP参加で県産リンゴの産出額が約4割減る、との県農協グループの試算を報じた信濃毎日新聞の記事を示し、「日本の農業を守るため参加しない」と主張。一方、「ブドウ党」は「TPPを逆手にとって海外に進出していく」と賛成した。

血糖値の党の「消費税を5%に下げ、(国民全員に最低限の生活資金を保障する)ベーシックインカムとして月8万円を支給する」との訴えには、有権者から「財源はどうするのか」と質問が相次いだ。党首は「所得税を段階的に上げる」「足りなくなったら新しい税を考える」などと応じた。

「お弁党」は「政治とカネ」の問題を意識して、「国会議員の給料を歩合制にする」「汚職したら全財産を没収する」との公約を掲げた。

「北党」党首役の熊崎北斗君(17)は「税金やTPPの仕組みが難しく、分かりやすく説明するのに苦労した」。この日は本物の記載台や投票箱を使い、政党を選ぶ模擬投票も実施。木下颯(はやて)君(18)は「財源などに現実味があり、未来予想がしっかりできている党に魅力を感じた」と話していた。開票結果は年明けに生徒に伝えるという。

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VOICE!happy news特派員・山田佳奈 22 大学生 長野県

私が選挙権を持ってから2年が経ったが、これほど真剣に考えて投票に行ったことがあっただろうか。自分のクラスメートが党首となり、演説を行い、質疑応答し、考える。本物を使って模擬投票をしたことで、何かと距離が遠くなりがちな政治に関する学習が、リアルなものとして生徒たちの頭と心に残ってくれることだろう。 また、高校生たちの党名がユニークだ。思わずクスリとしてしまうのに、中身は真剣そのものだから侮れない。

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