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新上五島町の協同組合浦桑ショッピングプラザ（代表理事・中村繁男さん、加盟５業者）は、買い物弱者支援の一環として、町内初のマイクロバスでの無料送迎事業を２７日にスタートする。中心部の浦桑郷のスーパー「カミティ」を発着点に、月曜は津和崎、火曜は魚目、北魚目、水曜は崎浦、東浦の間をそれぞれ１往復する予定。過疎、高齢化が進む島の活性化につなげたい考えだ。

同町の高齢化率は３７％（昨年１２月末現在）。過疎化に伴い、無店舗の地区が増えており、周辺部の集落などから中心部まで出掛けてまとめ買いするしかない状況がある。外出をほとんどしないお年寄りも多く、「カミティ」を経営する中村さん（６６）は「直接、商品を手に取って選ぶ買い物の楽しさを再認識してもらい、経済の循環にもつなげよう」と約３年前に発案。準備を進めてきていた。

マイクロバスは２９人乗りで、乗降口に昇降機がある。経済産業省「買い物環境整備促進事業」の補助金などを活用し、６５０万円で購入した。

ドライバーは、送迎事業に賛同した保冷車の元運転手ら２人がボランティアで担当。「母は足が不自由で、買い物に苦労する姿を見てきた」と話す同町七目郷の主婦、藤原友子さん（５９）ら女性３人がサポーターとして、バス車内での介助役に名乗りを上げた。

中村さんは「皆さんの支えがあってこそ取り組める事業。高齢者の快適な生活の手助けが少しでもできれば」と話している。

問い合わせは同協同組合（電０９５９・５４・２４２４）。