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2016.08.25 update.

「常に次の一歩へ」思い込め

信濃毎日新聞社 | 2016年7月16日掲載

下伊那郡豊丘村出身のボーカル・ギター松尾レミ(24)と飯田市出身のギター亀本寛貴(25)の2人組ロックユニット「GLIM SPANKY(グリムスパンキー)」が20日、2枚目のアルバム「Next One」を出す。映画の主題歌など10曲を収録。2人は「常に次の一歩へ、満足しないで突き進んでいくという思いを込めた」と話す。秋には県内で初めてとなる長野市でのワンマンライブを皮切りに、全国ツアーを計画している。

新譜の収録曲「怒りをくれよ」は23日公開の人気アニメ映画「ONE PIECE FILM GOLD」の主題歌。原作者で映画の総合プロデューサー尾田栄一郎から求められて書き下ろした。アニメを見て育っただけに、尾田が自分たちの楽曲を聴いていたことに驚いた2人。亀本は「すぐに『どんな曲を書こうか』とわくわくした」と喜ぶ。

松尾は、仲間を守り闘うアニメの主人公ルフィの思いは、怒りに通じるものと考えた。「曲を書けるのは大きな分厚い壁を突破したときで、努力やとてつもない感情を材料にすれば、もっと上に行ける。怒りや危機感というネガティブな言葉をポジティブに捉えて歌えたら面白いと思った」

幻想的な世界観を表現した「闇に目を凝らせば」は10月公開の映画「少女」の主題歌、ロックバラードの「話をしよう」はNHKEテレで放送中のアニメ「境界のRINNE(りんね)」のエンディングテーマ。作品に寄り添いながらも普遍性を追求した楽曲がそろった。「どんな言葉を伝えれば、人に届きやすいかと考えるようになった」と松尾は言う。

前回のアルバムよりも、プロデューサーの関わりを減らしてもらったという。自分たちの力を試すためだ。アレンジを手掛ける亀本は、始めの数小節が曲全体を表すようなメロディーが「ロックの王道」と感じ、意識して取り入れた。楽しみながら向き合ったことが実を結び「曲ごとにガラッと(雰囲気が)変わり、バリエーションに富んだかなと思う」。

松川高校(下伊那郡松川町)で出会って結成し、デビューして2年。互いの成長を実感している。松尾が「亀本のアレンジの引き出しが広がっている」と話せば、亀本も「悩んで書く歌詞がどんどん良くなっている。シンプルなコード進行で曲を成立させられるのはすごい」と評価する。

全国13カ所を回るツアーは9月22日に長野市の「長野CLUB JUNK BOX」から始まる。高校時代にこのライブハウスのステージに上がり、壁にバンド名を書いた思い出がある松尾は「あの時の自分は間違っていなかったとかみしめてスタートできれば」と意気込む。亀本は「しっかり(ファンで)埋めてライブができたら相当な達成感だと思う」と話した。

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VOICE!happy news特派員・田代健一郎 20歳 大学生 長野県

長野県出身の「glim spanky」のお二人。松尾さんは下伊那郡豊丘村、亀本さんは飯田市出身です。松川高校で出会って結成されて以来、現在に至るまで成長を続けています。今、僕の弟が同じ高校でバンドをしています。活躍してもなお「常に次の一歩へ」進もうとする姿に、僕や弟を含め地元の多くの人が力をもらっています。9月からは全国13カ所を回るツアーが始まります。長野から全国へ、音楽の力を伝えていってください。

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