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2016.09.20 update.
嶺井さん 「五輪」で絆深め 奥武島ルーツ 県内外270人 4年に一度の集い盛況
【南城】奥武島にルーツがある県内外の“嶺井さん”約270人が参加した「第6回嶺井藤八・ウシ記念オリンピック」が21日、奥武運動公園で催され、リレーや玉転がしなどを楽しんだ。藤八・ウシ夫妻の子孫が集まり「島の運動会以上に盛大」だと島民も驚く参加者数は、「4年に1度だから日程や旅費も調整できる」「オリンピック年の開催で覚えやすい」ことも理由だ。
明治生まれの漁師の藤八・ウシ夫妻の生前、子どもたちはお祝い事や旧盆に実家を訪ねるなど交流も盛んだった。しかし、ひ孫、やしゃご世代が現れると顔も分からなくなり、また島外や県外で働く人も出てきて疎遠になった。
そこで孫世代にあたる現在の50~60代が「お年寄りや子どもも参加できる運動会で、絆を強めよう」と1996年、第1回大会を開催。アトランタ五輪と同年だったため4年ごとの開催とし大会名に「オリンピック」を入れた。
できるだけ多くの人が出場しやすいよう、競技は駆けっこが中心で、玉転がしや「親族まるばつクイズ」もある。漁師の多い島らしく足ひれをつけて走る障害物リレーでは、足をどたばた上げた男たちが疾走。会場に張られたテントから「頑張れ」と親戚に声援を送り、司会は屋号で「四男東徳前(ゆなんあがりとぅくめー)が一着」などと競技の様子を放送した。
藤八・ウシさんを1世として6世まで、一族は約340人に広がった。参加者最高齢で三女の嶺井シゲさん(88)は「親戚みんなが集まってくれて感謝。4年後も楽しみ」。最年少は、旧姓嶺井の平良葉月さん(34)の次男で生後約3週間の利城丸(りきまる)君。葉月さんは「親戚行事に参加させたかった。大人になったら出場してほしい」と目を細める。
都内在住の嶺井勇哉さん(33)は妻明子さん(33)と参加。「県外在住だと旅費もかかるし、毎年だと日程調整も大変。しかし4年に1度ならやりくりしてでも参加しようと思うし、その思いで親戚も集まって大人数になる」という。
藤八さん夫婦の7人きょうだいが6チームに分かれて競った大会は、次男で故・藤松さんらの子孫でつくる屋号「東徳前(あがりとぅくめー)」が優勝。懇親会では、約30分続いたカチャーシーで全員が一つになった。
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VOICE!happy news特派員・山ちゃん 24歳 会社員 沖縄県
4年に1度開かれる嶺井家のオリンピック。参加人数が親族だけで270人もいることに驚きました。一族の絆を深めながら、自分のルーツについて考える良い機会になると思います。沖縄県でもことし10月に、5年に1度の「世界のウチナーンチュ大会」が開かれます。世界各国に移り住んだウチナーンチュ(沖縄人)の子孫たちが集まります。自分のルーツである沖縄を知る機会にしてほしいです。