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2016.10.17 update.

大学生ら考案 アートで地域活性化

産経新聞社 | 2016年9月11日掲載

【Newsちば深読み】大学生ら考案 アートで地域活性化 空き家がキャンバス 鴨川の挑戦

鴨川市の新川通りの商店街で8月6日に実施された歩行者天国に、来場客が壁にペンキやスプレーで自由に絵を描ける空き家の芸術空間「Akiyart House@鴨川」(通称・あきあーと)が出現した。同市太海の城西国際大観光学部の学生らが、海外の事例を参考に市の活性化を狙い「アートで町づくりを」と手がけたもので、同学部では空き家を中心とした観光事業を進めていく足掛かりとしている。

■新たな観光資源に

市農水商工課などによると、JR安房鴨川駅前(同市横渚)といった市の中心街では高齢化や若者離れの影響で閉店が相次ぎ、商店街のシャッター通り化が問題視されている。地元の過疎化に危機感を覚えた同学部の学生約40人が地元青年会議所との協働事業として5月から観光プロジェクトに着手した。

学生らは、観光資源にアートを用いた「アートツーリズム」に着目。この手法は、地面に立ち並んだ車に観光客がスプレーでペイントできる米テキサス州の都市アマリロや、羽の絵が描かれた壁を背景に撮影すると翼が生えたような写真を撮ることができるハワイ州の観光名所ハレイワなど、近年海外を中心に注目を浴びつつあるもので、観光客に地域の文化に触れてもらえる効果も期待できるという。

今回のプロジェクトではさらに、市内でも増加している空き家をアート体験ができるスポットとして活用する計画を発案。交流・体験型の観光スポットを目指し、約1カ月の準備期間を経て実現に至った。

■人気に手応え

当日は、〝来場客とともに作り上げるアート空間〟をコンセプトに、空き家の外壁に来場客らが自由にグラフィティ・アート(路上アート)を描けるペイントスペースを用意。リンゴの絵を描いた市内の小学5年、府川そらさん(10)は「大好きな絵を家の壁に好きに描けるなんて初めて。すごく楽しい」と笑顔で筆を走らせた。

また、鴨川の美しい海の風景などの豊富な自然の魅力もアピールしようと、室内では学生が撮影した市内の観光地の写真展を実施。歩行者天国を訪れる家族連れをメーンターゲットに、学生らが考案したオリジナル食品、ドリンクの販売や、バルーンアートの披露なども行われた。同学部3年の内藤杏奈さん(20)は「初の試みだったが、子供から大人まで楽しんでもらえたようだ。観光手法としてかなり手応えがある」と話した。

同学部助教の岩本英和さん(観光論)によると、グラフィティ・アートなどは現在もそのまま残されているが、今後は所有者との相談で撤去などが決まる。観光促進効果があった一方、経済効果については研究段階で、空調などの課題や、内部で別のイベントを開催することでさらなる集客効果が期待できるといった展望も見えたという。

同学部の空き家を使った観光プロジェクトは来年以降も継続する方針。岩本さんは「学生が来訪者と交流をしながら集客を行い、地域の活性化につながるような構想を進めたい」としている。

無断転載不可

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VOICE!happynews特派員 21歳 学生 東京都

アートを使ったまちおこしで度々直面する問題は、持続的な企画運営。それらしいものを作って放置しただけでは意味がない。だからこそこの体験型アート空間の創出は、今後同様の事例における、指標となりうる試みとして期待できそう。

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