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スペインの国際映画祭アニメ部門　最優秀長編作品賞に　映画「君の名は。」 広まる評価　新海監督「励まされた」　秋田の無人駅 「聖地」に  「似ている」熱心なファン 巡礼

東宝に１６日に入った連絡によると、新海誠監督（南佐久郡小海町出身）のアニメーション映画「君の名は。」が、世界三大ファンタスティック映画祭の一つ、スペインのシッチェス・カタルーニャ国際映画祭のアニメーション作品部門の最優秀長編作品賞を受賞した。日本映画が同賞を受賞するのは、昨年のアニメ映画「百日紅（さるすべり）」に次ぎ、５作品目。

「君の名は。」は、山奥に住む女子高校生と東京の男子高校生が、夢の中で入れ替わる奇妙な体験を繰り返す物語。彗星（すいせい）来訪も絡み、恋と奇跡が壮大なスケールで描かれる。新海監督は「本当に光栄に思います。この映画をスペインの方々に楽しんでいただけたことに、とても励まされました」とコメントを発表した。

東宝によると、「君の名は。」は台湾、香港、英国など８９の国と地域での配給が決まっている。

秋田内陸縦貫鉄道の無人駅、前田南駅（秋田県北秋田市）が、大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」に登場する駅に似ていると評判になり、熱心なファンが “聖地巡礼”で足を運んでいる。人気を受け同鉄道は、急行を期間限定で臨時停車させている。

映画で前田南駅に似た駅が登場するのは、地方に住むヒロインの女子高校生が上京するシーン。９月ごろから、ネット上で「山の風景、待合室、単線のカーブが似ている」と話題になり、週末には２０人ほどが訪れるようになった。１６日の駅では、待合室に置かれた交流ノートに書き込んだり、写真撮影を楽しんだりするファンの姿が見られた。宮城県気仙沼市から来た会社員守竜皓さん（２７）は「駅を見た瞬間にそっくりと思った。縦貫鉄道には初めて乗ったが、自然が豊かで景色が良かった」と満足そうに話した。

同鉄道は県北部の鷹巣と南部の角館を結び、営業区間は約９４キロ。前田南駅には通常、各駅に止まる普通列車しか停車しないが、１１月６日までは鷹巣駅を午後２時３８分に出発する急行が止まる。縦貫鉄道は「予想以上の人気。より多くの人に列車に乗ってもらい、良さを知ってほしい」と話している。

【写真】アニメ映画「君の名は。」に登場する駅に似ていると評判になっている秋田内陸縦貫鉄道の無人駅、前田南駅＝１６日午後、秋田県北秋田市