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2016.11.08 update.
松山の市民映画「ことばのおくりもの」 来月公開へ製作大詰め 学生や社会人90人公募参加 方言や景色 再発見願う
11月6日の「まつやま市民シンポジウム」(松山青年会議所、松山市主催)の一環で、公募で集まった市民が出演、スタッフとして参加する映画「ことばのおくりもの」の製作が大詰めを迎えている。
映画は8月にクランクインし、学生や社会人ら約90人が参加している。県内ロケで自主製作する「ヒメブタの会」代表の森幸一郎さん(47)がメガホンを取った。
「言葉の力」をテーマにそれぞれが悩みを抱える主人公の3姉妹が家族や周囲との関わりの中で成長していく物語。商店街や学校、山や川など松山の風景をバックに活写した。
メンバーに経験者はほとんどおらず、初めは緊張し慣れない様子だったが、撮影を重ねていくうちに演技や技術を習得していた。助監督を務める谷絵里子さん(28)も公募で参加した一人。「いきなりの大役にびっくりしたし、最初は不安もあった。撮影進行や食事の手配など先回りして考え動かなければならず、いままで見えなかった大変さが勉強になる」と未知の世界に魅力を感じている。
「表現したい気持ちがあり、人見知りを克服できれば」と参加した長女役で愛媛大3年の大橋梓さん(20)も演技の経験はなく、監督からの要望を一つ一つ確かめるように応える。「知らなかった方言なども面白さの一つ」と作品の見どころを紹介する。
真面目さ故に進路に悩む次女を演じた愛媛大1年の伊藤優花さん(18)は「いろんな人と出会い支えられた。ここでできたつながりを大切にしたい」と語り「松山の良い景色を再発見してもらえれば」とPR。言語障害がある三女を演じた松山東雲高1年の広瀬里紗さん(15)は「表情の奥にある感情を出すのが難しい」と苦戦しつつも「登場人物の言動や心の変化を感じてほしい」と語った。
森さんは「市民に楽しんでもらえる作品になると思う。今後、参加者が表現するきっかけになれば」と期待を込めた。
シンポジウムと「ことばのおくりもの」の上映は松山市堀之内の市民会館で。午後4時半~、無料。(大津貴圭)
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映画「ことばのおくりもの」の撮影の様子やキャスト、スタッフへのインタビューの映像版は愛媛新聞ホームページで視聴できます。29日午後7時20分ごろから、愛媛CATVの「愛媛新聞リポート」で放送します。31日午後3時20分まで再放送あり。
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VOICE!井上幸紀 22歳 大学生 愛媛県
私もほんの少し出演させていただいた映画で、今回、愛媛新聞に取り上げていただき、大変うれしく思ったのですが、松山市民によって松山の魅力を伝える市民映画が来月上映されます。映画に携わった90人のスタッフも、監督さん以外は専門的な知識を持った方ではありません。だからこそ、まっさらな気持ちで臨め、松山を愛する気持ちで体当たりすることができています。また、この映画ではタイトルにもあるように普段当たり前のように使っている「ことば」について考えさせられる内容となっています。私自身も、まったく未知の演技というものにチャレンジさせていただいたのですが、撮影を通じて温かいことばに満ちあふれる松山の一市民でよかったと実感できました。本当に素晴らしい方々の支えのもと、貴重な経験ができたと思います。どうか、上映当日はこの市民映画を一人でも多くの方にご鑑賞いただけると幸いです。