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2017.02.23 update.

貝殻やうろこアクセサリーに 独特の手法で製品化

岩手日報社 | 2017年2月3日掲載

貝殻やうろこ アクセサリーに 大船渡・三陸町の佐藤さん 独特の手法で製品化 輝きと透明度が魅力

大船渡市三陸町越喜来(おきらい)の佐藤真優子さん(37)は、三陸産アワビの貝殻や魚のうろこを使ったアクセサリーを販売している。貝殻は手仕事で丁寧に磨き上げ、うろこは染めて樹脂加工しピアスやペンダントに仕上げる。宝石とは違った輝きや透明度が特長だ。東京出身ながら、三陸の海に魅了され独特の手法で魅力を伝える佐藤さんは「海産物の味だけでなく美しさも知ってもらえたら」と願う。

手掛けているのはピアスやブローチ、ペンダントなど約30種類。自宅近くの越喜来浪板海水浴場などで貝殻の破片を拾ったり、食品用のサンマのうろこを使って製品化している。

貝殻特有の色の鮮やかさやうろこの透明度を生かし、白や水色、紫色のかわいらしいアクセサリーを作り上げる。うろこは当初ニシンを使っていたが、今は旬の魚を利用。季節の移ろいも感じ取れる。

きっかけは、夫直司さん(37)からもらったアワビの貝殻で作ったピアスだった。うれしさの中で「もっとアレンジしたら楽しそう」と昨年から趣味の一つに。「機械を使うより時間をかけて手で磨いた方がきれい」と指先をヤスリで傷だらけにしながらも、大好きな海産物を無駄にしたくないと思いを込めて研磨する。

店名は「ナチュラボ コクーン」。自然と研究室の英単語を組み合わせ、自身の名前にちなみ英語の繭を店の名前にした。出身は東京都荒川区。北里大海洋生命科学部に進み、この地と海に親しむようになった。「周りの人に親切にしてもらってきた。感謝を込めて作りたい」と思いを胸に秘め、三陸の海の幸に新たな魅力を加える。

アクセサリーは大船渡市盛町のちっちゃなクレープ屋さん、盛岡市鉈屋町のもりおか町家物語館などでも販売。フェイスブック「Natulab Cocoon」でも注文を受け付けている。

【写真】アワビの貝殻やサンマのうろこを使って丁寧に作り上げたアクセサリー。独特の輝きと透明度が魅力だ
    自宅近くの砂浜で長男吉汰ちゃんと貝殻などを拾う佐藤真優子さん(左)

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VOICE!あき 25歳 会社員 岩手県

佐藤さんが住む大船渡市は、東日本大震災で被災し、海の町としての姿はなくなった。しかしそのような状況でも、地元出身ではない方が三陸の海や町を愛し、その良さを色んな形で表現しようとしてくれているのがうれしい。商品を手に取ると「正しくつきあえば海は怖くない、三陸はいい場所」ということが自然と伝わるはず。また、このように海を楽しむという感覚が沿岸住民に芽生えていることに心の復興が進みつつあることを感じ、希望が持てた。

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