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2017.09.15 update.

善意の1032個 届く 県内野球部から寄付

上毛新聞社 | 2017年8月30日掲載

善意の1032個 届く 県内野球部から寄付 盗難被害3高校
群馬県の伊勢崎、伊勢崎工業、新田暁の3高校の硬式野球部のボールや金属バットが盗まれた事件で、県内23校の野球部OB会でつくる県高校野球OB連盟(時沢常雄会長)は29日、県内高校野球部から寄せられた練習用ボール計1032個を3校に届けた。
連盟加盟のOB会が母校の野球部に寄付を募り、15校から練習で使用しているボールの一部や新品が集まった。連盟も新品3ダースを用意した。中島篤副会長(高崎商野球部OB)らが3校の練習場などを訪れ、344個ずつ分配した。
中島副会長は「困っている仲間のため、各校が提供してくれたボール。大切に使い、練習に役立ててほしい」と話した。
秋季大会の開幕を控えた部員から感謝の声が上がった。金属バット9本と約300個が盗まれた伊勢崎工業の藤井勇樹主将は「野球で恩返しできるように頑張りたい」、原嶋進志監督(44)は「本当に涙が出る思い」とそれぞれ話した。
練習球の9割以上に当たる1160個が被害に遭った伊勢崎の佐藤良祐主将は「皆さんのおかげで野球ができていることを感じた」と感謝し、新保啓介監督(35)は「しっかり練習し、強くなった姿を見せたい」と気を引き締めた。
ボール270個とグラブ1個を失った新田暁の金子詞音主将は「感謝の気持ちでいっぱい。全力で練習に取り組みたい」と意気込み、内田昇監督(32)は「感謝を忘れず選手と練習に励みたい」と誓った。

中島副会長からボールを受け取る伊勢崎工業の藤井主将(手前左)=伊勢崎市あずまスタジアム

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VOICE!オッティー 29歳 会社員 群馬県

今夏、群馬を含む関東地方や福島県にある高校で、硬式野球部の野球用具が盗難に遭う事件が相次いだ。野球をするために必要不可欠なボールやバットなどの用具がなくなり、一時はまともに練習さえできない状態が続いた高校もあったと聞く。
本県の野球部OB会でつくる県高校野球OB連盟などの善意で、練習を再開できた選手たち。9月から始まる来春の選抜甲子園へつながる県予選を前に、野球ができることへの感謝の念を抱く一方、「自分たちの野球部がなぜ」と思い悩む選手も少なくなかったはずだ。
被害に遭った高校の健闘を祈るとともに、事件に遭ったハンデをものともせずはつらつとプレーする選手の姿を球場へ見に行きたいと思う。

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