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ごみ拾い1000日 街への愛 「きれいになって」毎日続け 伏見の80歳男性

産経新聞大阪本社 | 2017年9月22日掲載

ごみ拾い1000日 街への愛 「きれいになって」毎日続け 伏見の80歳男性

 自宅近くの路上でごみ拾いを毎日続け、間もなく連続千日を達成する男性が、京都市伏見区にいる。地図販売店を営む北村正義さん(80)。かつて、「ごみ拾い連続3千日」を達成して引退したが、「やめたら体の調子が悪くなった」と〝現役復帰〟。今月26日に再開後千日の節目を迎える見込みだ。「少しでもごみが減って、街がきれいになってほしい」。願いを込めて、毎朝街頭に立つ。(南里咲)

 国道24号と京都外環状線が交差する京阪観月橋(かんげつきょう)駅前。午前8時ごろから約1時間半かけて、周辺のごみをくまなく拾う。「『天気が良くない』とか理由をつけたら三日坊主で終わってしまう」と、雨の日も風の日も休んだことはない。

 ごみの量は毎日45リットルのごみ袋1つがいっぱいになるほど。拾った吸い殻の本数はカレンダーに書き留めており、活動を再開した平成27年1月から今年8月までで、約22万本に上る。これでも約10年前に比べると4割ほど減っているという。

 ごみ拾いを始めたのは、48歳で引っ越してきたとき、ポイ捨てのあまりのひどさに驚いたのがきっかけ。「どこからこんなにごみが出てくるのか」と疑問に思い、近くの陸橋から1週間観察していたら、車からポイ捨てする人が多いほか、風の影響もあって駅前がごみの吹きだまりになっていることが分かった。

 「美しい街に変えたい」と、4年に清掃ボランティアの団体を設立。月1回の清掃活動を行いながら、13年からは1人で毎日清掃を行うようになった。

 8年後の21年、当時71歳だった北村さんの体調を心配する周囲の声もあり、連続3千日を達成したのを機に引退した。しかし、清掃活動がストレス発散や体調維持につながっていたことにも気づき、またごみ拾いを再開したいという思いが頭に浮かぶようになった。

 そして、27年の元日から活動を再開。以前は通勤客がポイ捨てしたり、車が信号待ちで停止したときに灰皿の中身を捨てる場面に出くわしたりもしたが、最近はそれも減った。「周囲がきれいなら、ごみを捨てようとはならない。ごみがごみを呼ぶんです」

 目標の千日達成は今月26日に迫るが、早くも、来年1月の「活動再開3周年」を目指したい気持ちが芽生え始めた。

 「もう80歳だから、どこかで線引きをしないと…。でも迷っているんですよ」

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 見出しには1000日と書かれているが、それは一度引退してもう一度再開してから1000日なのである。引退前にはすでに3000日という記録も達成している。私は筋肉トレーニングでも三日坊主で終わることが多い。だがこの記事にのっている北村さんの「『天気が良くない』とか理由をつけたら三日坊主で終わってしまう」という言葉に、今までは自分で自分に「今日は体調が良くないから」などと言い訳をしていたのだと気づかされた。
 北村さんがこの町へ引っこしてきて、一人でも美しい町にしようと頑張り、実際にごみも減ってきている。雨の日も風の日も休まずごみを拾いつづける北村さんの姿を見て、子どもたちや周りの人にも良い意識が広まって、この後も後継者がでてくると良いなと思った。
 私も自分に言い訳せず、一人でもやり抜く強い意志を持って、今日から生きていこうと思う。

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