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2017.12.08 update.
選挙―若い世代も関心持って 信大の学生サークル「STAP」取り組み
衆院選(22日投開票)や、長野市長選・市議補選(ともに22日告示、29日投開票)を控え、信州大の学生サークル「信州投票率上げようプロジェクト(STAP)」が、若い世代に選挙への関心を高めてもらうための取り組みを長野市内などで活発化させている。政党の訴えをまとめた新聞を読み比べてもらったり、住民票を実家から移していない学生に「不在者投票」制度を紹介したり。投票率の低迷が課題となる中、メンバーらは「1票1票を大切にしてほしい」と呼び掛けている。
12日は信大教育学部(長野市)で、越智康詞教授(教育社会学)の講義の冒頭、STAP代表の中村祐斗さん(21)=教育学部3年=らが不在者投票について説明。1人暮らしなどで住民票を移していない場合も、住民票のある市町村の選挙管理委員会から投票用紙を取り寄せ、現在いる市町村で投票できる仕組みや手続きを紹介。投票用紙の取り寄せに必要な「請求書・宣誓書」を実際に配った。
受講していた学生約120人に、中村さんが「長野市以外に住民票がある人はどれくらいいますか」と尋ねると、大多数が手を挙げた。越智教授は「自分たちで自分たちの社会を支えるのが、市民としての重要な責任だ」と話し、その一つとして投票の大切さを呼び掛けた。STAPは今後、他の講義でも時間を割いてもらい、教育学部の2、3年生全500人余に同様の呼び掛けをする。
衆院選公示日の10日は、長野日大高校(長野市)の3年生約350人を対象に出前授業を行った。
主要争点について8政党の訴えを一覧表にまとめた信濃毎日新聞9日付朝刊を配布。生徒たちは「経済・消費税」「憲法」「原発・復興」の3項目について読み比べ、各党の訴えをそれぞれ3段階で評価。評価の理由などについて生徒同士で意見を交わし、自分の考えに近い政党を考えてもらい、比例北陸信越ブロックを想定して模擬投票した。結果は衆院選後にまとめる。
担当した社会科の菊池勲教諭によると、3年生の半数以上は18歳になっており、今回の衆院選で実際に投票権がある。「ニュースや世間の声をどう受け止め、票を投じるか、実践的な取り組みができた」と話した。
STAPによると、衆院選に向けては、20日にも軽井沢高(軽井沢町)で出前授業や模擬投票を予定。長野市長選・市議補選では、14日に長野東高(長野市)で、17日には県長野養護学校(同)で、それぞれワークショップ(参加型講座)などを行う。
中村さんは「情報をどう手に入れ、取捨選択し、意思を表明していくか、考えを深めてもらうきっかけにできるといい」と話している。
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VOICE!本間愛梨 20歳 短大生 長野県
自分と同年代の大学生たちが選挙投票率を上げる活動をしていて興味を持った。住民票を実家から移していない学生でも、住民票のある市町村から投票用紙を取り寄せれば、現在いる市町村でも投票できる仕組みがあるとは知らなかった。知り合いにもこれを知らない人は多いと思うので、伝えていけたらいいなと思った。自分も投票権を持つ年齢になったので、政治に参加する一員として、選挙に行くようにしたい。