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【東京ぷちさんぽ】若松河田の小笠原邸 古き良き昭和の趣

産経新聞社 | 2014年9月5日掲載

【東京ぷちさんぽ】若松河田の小笠原邸 古き良き昭和の趣

都営大江戸線若松河田駅(新宿区)のすぐそばに美しい洋館がある。東京都が歴史的建造物に選定する小笠原伯爵邸だ。
木立を抜けて玄関にたどり着く。見上げれば、ひさしにブドウのつるや葉があしらわれている。中に入ると、ホールの天井には、ピンクや茶色のステンドグラスでかたどられたハトが舞う。
小鳥の意匠をふんだんに使ったことから「小鳥の館」と呼ばれるこの屋敷の所有者は東京都。礼法の小笠原流の流れをくむ旧小倉藩主小笠原長幹伯爵が昭和2年に建てた。スペイン風の外観、イスラム建築を取り入れた優美な内装が印象的だ。
「でも借り受けたときは荒れ果て、見るのもつらい状態でした」と話すのは、総支配人の渡辺美智子さん(57)だ。
伯爵邸は戦後、連合国軍総司令部(GHQ)が接収。28年から50年まで都の児童相談所として使われた。その後空き家となって老朽化が進み、一度は取り壊しが決定。しかし保存運動を受け、修復を条件に都が借り手を募り、平成14年にレストラン「小笠原伯爵邸」としてよみがえった。
「修復では、できるだけ当時の雰囲気を再現するよう努めたので、資材集めが大変だった。建物にとって望ましい使い方になったと自負しています」と渡辺さん。スペイン料理の代表格パエリアに舌鼓を打ち、古き良き昭和の趣を存分に楽しみ伯爵邸を後に。
外はまごうことなき「平成」の現実。でも見渡せば、駅付近には団子坂と呼ばれる緩やかな坂道が広がる。北にある早稲田通り近くまで足を延ばせば、夏目漱石にちなむ夏目坂も。ここは今も変わらない「東京の山の手」なのだ。

(無断転載を禁じます)
9月産経

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VOICE!miwa 24歳 シンガーソングライター

パリを訪れたときに古い建物がとても美しいなと感動しました。パリの歴史にはかなわないですが、東京にも昭和の趣を感じられるこんな素敵な建物があると知り、ぜひ行ってみたくなりました。

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