
ニュースパーク(日本新聞博物館)は、2025年9月6日(土)から12月21日(日)まで、企画展「戦後80年 戦争を伝える」を開催します。
終戦から80年がたち、戦争体験を直接聞く機会は極めて少なくなりました。新聞には記憶と記録の継承に力を入れた連載・企画が多くみられました。戦時下の新聞は、真実を伝える使命を果たすことができず、戦意高揚の一端を担いました。戦後はその反省を踏まえ、体験者や遺族らの証言を通じて戦争の実相に迫り、世界で起きている戦争を伝え、平和について考える機会を提供してきました。今世界で起きている戦争・紛争では、SNSや生成AIが情報戦の武器として使われ、偽情報・誤情報が、あたかも真実であるかのように出回っています。正確な情報を見極めることがますます大切になっています。本展を通じて、戦争を伝える新聞・ジャーナリズムの役割を考える機会になれば幸いです。
【展示構成】
Ⅰ 戦後80年、次世代への継承と課題
新聞各社の戦後80年の紙面を紹介します。戦争と平和、次世代への継承について考えるきっかけとします。
Ⅱ 戦中、戦後の報道にみる新聞の役割
戦時下の報道機関は、真実を伝える使命を果たすことができず、戦意高揚の一端を担いました。現代の戦争においても情報戦・宣伝戦が繰り広げられていますが、かつても同じような状況がありました。太平洋戦争期の報道を振り返るとともに、伝える使命を果たそうとした新聞・言論人も取り上げます。また、戦争の実相に迫ったり、公的記録に残っていない犠牲を明らかにしたりする企画・連載、戦中の報道責任を検証した試みなど、戦後の各社の報道も紹介し、戦争を伝える新聞・ジャーナリズムの役割を考えます。
Ⅲ 世界の戦争・紛争はどう報じられたか
朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争における報道の特徴や課題を取り上げるとともに、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘を日本の新聞がどう伝えてきたかを紹介します。
Ⅳ SNS時代の戦争報道
現代はSNSや生成AIが情報戦の武器として使われ、偽情報・誤情報があたかも真実であるかのように出回っています。現代の戦争における情報を見極めることの大切さについて考えます。衛星データやSNS画像・動画などの分析により真相を明らかにしようとするオシント(OSINT=オープンソースインテリジェンス)の取り組み、可能性も取り上げます。
【会期、施設情報】
日時 | 2025年9月6日(土)~12月21日(日) |
---|---|
開館時間 | 午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 月曜日(祝日・振替休日の場合は次の平日) |
会場 | ニュースパーク(日本新聞博物館)2階企画展示室 |
主催 | ニュースパーク(日本新聞博物館) |
後援 | 神奈川県教育委員会 横浜市教育委員会 川崎市教育委員会 かながわ人づくり推進ネットワーク |