企画展「伝える、寄り添う、守る――『3・11』から10年」関連シンポジウムを3回開催終了

2021.07.29 イベント情報

2021.08.18 更新

ニュースパーク(日本新聞博物館)は、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から10年を迎えた今年、企画展「伝える、寄り添う、守る――『3・11』から10年」(特別協力:岩手日報社、河北新報社、福島民報社、福島民友新聞社)を開催しています(9月26日〈日〉まで)。

企画展に関連し、8~9月にかけて3回のシンポジウムを開催します。被災地の現状やメディアのありようを巡る諸課題、防災・減災に向けた取り組みについて考える機会にしたいと考えています。各講演会の詳細は下記をご参照ください。

新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、講演会は当館会場のほか、オンライン(Zoom)でも聴講いただけます(当館会員は無料)。

① シンポジウム「地元紙が伝えた10年とこれから」

開催日 2021年8月21日(土)13:30~15:30※完全オンライン開催となります
13:00会場受付開始、13:20オンライン受付開始)
登壇者 岩手日報社・熊谷宏彰報道部長、河北新報社・今里直樹報道部長、福島民報社・円谷真路報道部長、福島民友新聞社・中田和宏報道部長、進行役=瀬川至朗氏(早稲田大学政治経済学術院教授)
概要 被害状況や復興への課題、人々の思いなど、さまざまな切り口で被災地を伝え続けてきた被災3県4紙の報道部長に、被災地の課題の変遷とそれに伴う取材・報道の変化、これからの被災地報道や地元紙の役割についてお話しいただきます。進行は毎日新聞社出身(科学環境部長などをご経験)で、『科学報道の真相』などの著書がある瀬川氏にお務めいただきます。

② シンポジウム「福島の伝え方 東京電力福島第一原発事故から10年」

開催日 2021年8月28日(土)13:30~15:30※完全オンライン開催となります
13:00会場受付開始、13:20オンライン受付開始)
登壇者 福島民報社・紺野正人論説委員会幹事、福島民友新聞社・高橋満彦論説委員長、関谷直也氏(東京大大学院情報学環准教授、政府・多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会委員)、進行役=共同通信社・高橋宏一郎編集局次長
概要 政府は2021年4月13日、東京電力福島第一原発で増え続ける処理水を海洋放出する方針を決めました。地元漁業者、県民の理解を得ないままでの決定に批判の声が上がる一方、専門家が科学的な「安全」性を訴えるだけでは人々は「安心」できず、そこを埋めるには互いが納得できる説明=コミュニケーションが必要であるとの指摘もなされました。しかし、マスメディア利用の減少、SNS利用者の増加などニュースの流通構造が変化する中で、コミュニケーションの基盤となる情報を共有することも難しくなっています。福島を巡る課題を論じる上で意識・苦慮されていることについて、地元紙の論説委幹部にお話しいただくとともに、関谷氏にコミュニケーションをめぐる課題について語っていただきます。進行は福島支局長、仙台編集部長、科学部長兼原子力報道室長のご経験のある共同通信社の高橋氏にお務めいただきます。

③ シンポジウム「防災・減災に向けて 新聞社に求められること」

開催日 2021年9月19日(日)10:00~12:30
(9:30会場受付開始、9:50オンライン受付開始)
登壇者 室﨑益輝氏(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科長。東日本大震災を機に制定された「よこはま地震防災市民憲章」の検討を主導)、石川淳哉氏(一般社団法人助けあいジャパン共同代表)、武田真一氏(宮城教育大学特任教授、3.11メモリアルネットワーク共同代表、元河北新報社)、神戸新聞社・梶岡修一氏(取締役DX推進・編集・論説担当DX統括本部長兼報道コンテンツ本部長 編集局長)、進行役=尾高泉(日本新聞博物館館長)
概要 室﨑氏は阪神・淡路大震災の経験・教訓を踏まえた防災・復興支援に従事、石川氏が共同代表を務める「助けあいジャパン」は災害関連死ゼロを目指し、全国の市区町村がトイレトレーラーを常備して派遣しあう災害派遣トイレネットワークプロジェクト「みんな元気になるトイレ」を推進しています。武田氏は東日本大震災当時、河北新報の報道部長として取材の指揮を執り、その後防災・教育室長として、防災・減災に関する巡回ワークショップ「むすび塾」を展開。現在は宮城教育大で、災害の伝承活動に取り組んでいます。神戸新聞社は、阪神・淡路大震災の記憶と教訓を継承し、兵庫県内の大学や行政と連携して災害時のリーダーを養成する取り組み「117KОBEぼうさいマスタープロジェクト」などを展開。 将来の大規模災害に備えて、「防災・減災と情報」を巡る課題を各氏にお話しいただきます。新聞が果たしている役割や求められること、新聞社が他者の取り組みと連携できる可能性についても議論いただきます。

【会場、定員】※各講演会共通

会場:ニュースパーク(日本新聞博物館)
 メイン会場   2階イベントルーム (定員30人)
 サテライト会場 3階多目的ルーム (定員20人)

定員:各50人(メイン会場は先着30人)

オンライン聴講の定員:100人
※本シンポジウムはビデオ会議ツール「Zoom」のウェビナー機能を利用して開催いたします。
※登壇者の皆様には、会場にお越しいただく予定ですが、今後の感染状況次第ではオンラインでの登壇、もしくは、聴講も含めて完全オンライン開催になる場合もあります。

【申し込み方法】

オンライン参加はイベント検索サービス「Peatix」、会場参加はPeatix・メール(npevent@pressnet.jp)・往復はがきで受け付けます。

Peatix:企画展「伝える、寄り添う、守る―『3・11』から10年」関連シンポジウム

※メールの場合は、住所、氏名、年齢、電話番号、人数をご記入のうえ、npevent@pressnet.jpあてお申し込みください。はがきの場合は、上記ご記入のうえ、当館(〒31-8311横浜市中区日本大通11横浜情報文化センター)あてお送りください。

【参加費】

  • オンライン参加:各回500円。3回すべて申し込みで1000円
    ※オンライン参加者には、事前に会場参加者と同じ配布資料をデータでお送りします。
  • 会場参加:無料(ただし、入館料が必要)
    ※一般400円、大学生300円、高校生200円、中学生以下無料
  • 特別会員・研究会会員の団体関係者、友の会会員は、会場・オンラインいずれの聴講も無料