当館所蔵のマリノニ型輪転機が日本機械学会の「機械遺産」に認定されました

2024.08.07 お知らせ

ニュースパーク(日本新聞博物館)が所蔵する「石川式マリノニ型輪転機」(東京機械製作所製)が、2024年度の「機械遺産」に認定されました。8月7日(水)にワテラスコモン(東京都千代田区神田淡路町)で認定式が開かれます。
機械遺産は、一般社団法人日本機械学会(会長=山本誠・東京理科大学教授)が認定し、同学会が制定した「機械の日」である毎年8月7日に認定式が行われます。日本国内に現存し、機械技術面で歴史的意義のある機械遺産として、今年度は石川式マリノニ型輪転機をはじめとする6件が認定されました。これまでに認定した件数は126件となります(日本機械学会のプレスリリース参照)。
このたび機械遺産に認定されたニュースパークの石川式マリノニ型輪転機は、1926(大正15)年ごろに製造されたと考えられています。1936(昭和11)年までに62台製造されたうちの1台で、現存する最古の国産折式輪転機です。印刷後に連続して四つ折りができることが特長で、印刷速度は4ページ両面印刷で毎時2万4000部。新聞社での稼働を経て、1965(昭和40)年から86(同61)年まで、化学工業日報社(本社・東京都中央区日本橋浜町)で新聞印刷に使用されていました。現在、ニュースパーク常設展示室の「新聞のあゆみ」ゾーンで展示しています。
ニュースパークを運営する一般社団法人日本新聞協会の中村史郎会長(朝日新聞社代表取締役会長)は、以下のコメントを発表しました。


中村史郎・日本新聞協会会長のコメント
ニュースパーク(日本新聞博物館)が所蔵・展示しているマリノニ型輪転機が日本機械学会の「機械遺産」に認定され、たいへんうれしく思います。
新聞社は、より速く、より多くの人にニュースを届けようと努めてきました。そこに欠かせないのが、印刷技術の進歩です。民主主義を守り育て、発展させることをめざしてきた新聞の歴史は、たゆまぬ技術の革新を抜きには語れません。
認定された輪転機を製作し、寄贈いただいた東京機械製作所様に改めて感謝申し上げます。たくさんの方にニュースパークで実物をご覧いただき、新聞やジャーナリズムの歩みを感じていただければ幸いです。

■2024年度「機械遺産」認定⼀覧 https://www.jsme.or.jp/kikaiisan/#section3