


ニュースパーク(日本新聞博物館)は4月2日から、ミニ展示「戦後80年 あのとき新聞は何を伝えたか」を開催しています。
終戦の年となる1945年に新聞は何を伝えたのか、毎月、80年前のその月の出来事を報じた新聞を紹介しています。 7回目の今回は、1945(昭和20)年10月の出来事・紙面を取り上げています。
1945年10月4日、連合国軍総司令部(GHQ)は「政治的・民事的・宗教的自由に対する制限の撤廃に関する覚書」を発表。思想・宗教・集会・言論の自由を制限する一切の法令の廃止などを命じました。憲法改正も動き始めます。GHQのマッカーサーが同11日に首相新任挨拶で訪れた幣原喜重郎との会談の中で「憲法の自由主義化」を示唆。近衛文麿は内大臣府御用掛として憲法改正草案に着手しました。
言論統制が解除され、戦時中書けなかった真相を明らかにした記事もみられました。米軍レーダーの餌食となり戦死した大佐が、生前遅々として進まぬ日本軍のレーダー配備に怒りをあらわにしていたことや、陸軍研究所で「殺人光線」の研究が行われていたもののネズミ1匹を殺す程度の成果しかなかったことなどが紹介されています。
この時期、新聞は裏表2ページでした。1面には、教科書にも載っている出来事が、ニュースとして伝えられています。2面に目を向けると、「こんなことがあったのか」と思うような暮らしに関する記事も載っています。新聞は世相を写し出す鏡でもあります。
展示を通じて、戦争と平和について考える機会になれば幸いです。
【過去の展示紙面リスト】
会期 | 2025年4月2日(水)~12月末 ※1945年10月分の展示は9月末まで |
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開館時間 | 10時~17時(入館は16時30分まで) |
休館日 | 月曜日(祝日・振替休日・開港記念日の場合は次の平日) |
会場 | 3階常設展示室「新聞ギャラリー」コーナー |